ラジウム温泉の定義

まず、ラジウム温泉とは何をもってラジウム温泉というかですが、これは単純です。
温泉の中に含まれているラドンの量が一定以上であれば放射能泉になります。

放射能泉の定義としては
温泉水1kgにラドンが74ベクレル以上含まれていることです。

これは、我が国の温泉法によって定められているものです。

ラジウム温泉には天然と人工がある?

実は、ラジウム温泉には天然ものと人工的に作られたものがあります。
天然ものは、元々の温泉にラドンが含まれているものです。
では、人工的なラジウム温泉とはどういうものかというとラジウム鉱石を入手してお湯につけているというものです。
新世界ラジウム温泉五香湯といったところが有名なところです。

近くの温泉はラジウム温泉ではないのにラジウム温泉を謳っている宿泊施設がまれにありますが、それはどこかからラジウム鉱石を入手しているからでしょう。
人工のラジウム温泉の効果に関しては、使用している鉱石によってかなり異なるので一概には言えません。
1度ぐらいの入浴ではわからないので継続して入浴してみる必要があります。

天然のラジウム温泉に入りたいのであれば、「放射能泉」で調べてみるといいでしょう。
人工のものはラジウム温泉ということはあっても放射能泉とは呼びません。

ラジウム含有量の単位は何が正しい

ラジウムの含有量が多い温泉を紹介する前にラジウム含有量の単位について書いてみます。
見る資料によってベクリルと表現されていたりマッヘと表現されていたりするとうまく単位を変換できないと比較できないことになります。
ラジウム含有量で使われる単位の説明をします。

シーベルト

まずは、シーベルトです。
シーベルトは、身体へのダメージを測る単位です。
原発事故なで〇〇の場所は△△シーベルトありますといったりするのは、その場所の危険度を表しています。

シーベルトには、シーベルト・ミリシーベルト・マイクロシーベルトがあります。
ミリシーベルトはシーベルトの千分の1であり、マイクロシーベルトはミリシーベルトの千分の1です。

ベクレル

ベクレルは、放射線の量を表す単位になります。
放射線の量を表す単位としては、マッヘ・キューリーがあります。
ベクレル・マッヘ・キューリーの関係は以下になります。
1キュリー=3700ベクレル
1マッヘ=約13.5ベクレル

キューリー

キューリー夫人にちなんでつけられた単位です。
放射能の量を表します。ベクレルができるとあまり使われなくなりました。

マッヘ

同じように放射線の量を表す単位です。ラジウム温泉などでよく使用されています。
以外ではあまり使用されていません。

ラジウム含有量が多いと効果は高い?

よく温泉の紹介文にラドン含有量○○-などと書いてあったりします。
ラドンの含有量が多いほど効果が高いように思えます。

ラジウム温泉のラドン含有量を調べるのに簡単な方法があります。
それは、泉質を調べて見ることです。
「放射能泉」か「弱放射能泉」かということです。

ラドン含有量が高いほどいろいろな病気に効果があるかというとそれが明言されているものはありません。
参考までに著名なラジウム温泉のラドン含有量を紹介します。

ここで紹介するラジウム温泉ですが、比較しやすいように単位を「マッヘ」に統一する形で紹介します。
なお、同じ温泉でも場所によって放射線の量は変わりますのですべての場所で紹介しているラジウム量があるわけではないことはご了承下さい。

  1. 池田ラジウム鉱泉(島根県)

    まさに秘湯というべき温泉です。6640マッヘ

  2. 三朝温泉(鳥取県)

    全国で屈指のラジウム量を誇る三朝温泉です。源泉が683.3マッヘを記録したとの記載あり。

  3. ローソク温泉(岐阜県)

    556マッヘ
    岐阜県にある名湯のローソク温泉ですが、なんと556マッヘもあります。

  4. 北白川ラジウム温泉(京都)

    382マッヘ
    関西で一位、全国でトップクラスのラジウム含有量を誇るという北白川ラジウム温泉です。
    公式サイトには139.35ナノキューリーの記載があります。
    マッヘに変換すると382マッヘとなります。